少女は天にも突き抜けるような悲鳴を上げた。
その声と同じく、蒼いとぐろの痣が指の先にまで滲むように広がる。
爪先は割れて尖り、まるで獣のように鋭利なものへと変化していった。
止まぬ悲鳴。絶叫。
両手で抱え込まれた黒髪は、瞬く間に雪のような白髪へと塗り変わっていく。
鬼は帰なり。
鬼は生者にあらず。
鬼は死者にあらず。
鬼は鬼なり。
人を食らう物の怪。
その名は―――
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十六夜の鬼姫
】
第二夜 十六夜の鬼姫